骨粗しょう症|金谷整形外科 せぼね・骨粗しょう症クリニック|専門医による診察

金谷整形外科せぼね・骨粗しょう症クリニック

TEL:03-3965-5252

志村坂上駅A4出口より徒歩4分

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骨粗しょう症

骨粗しょう症とは

骨粗しょう症とは、閉経による女性ホルモンの減少が主な原因ですが、カルシウム摂取不足、運動不足、喫煙や飲酒などの生活習慣も影響して骨量(カルシウムやコラーゲンなど)が減少し、鬆(す)が入ったように骨がスカスカになり、もろくなる疾患です。
骨粗しょう症になると、わずかな衝撃でも骨折をきたしやすくなり、「骨折リスク」が高くなってしまいます。そして、骨粗しょう症による骨折から「要介護状態」になる人が少なくなく、これも大きな問題です。

専門的治療や生活改善で骨折リスクは減少する

骨量は、20~30歳頃の若い時期をピークに、年を重ねるとともに減少していきます。
この骨量、ひいては骨密度(単位体積あたりの骨量)が減少をきたすことによって骨粗しょう症と言われる状態になります。
すると背骨が体の重みでつぶれ(椎体骨折・圧迫骨折)背中や腰が曲がったり・痛んだり、ちょっとした転倒で骨折するといった事態を引き起こしがちになります。なかでも足の付け根の骨(大腿骨近位部)を骨折したりすると、体を支える働きが損なわれてしまうため、要介護状態にもなりかねません。
しかし、専門的な治療や適切な生活改善を行えば、骨密度の減少を改善し、骨折リスクを大幅に減少させることが可能になります。元気に年をとりましょう!

当院では女性で65歳、男性で70歳以上の方に骨密度検査をおすすめしています。

高齢の女性を中心に、骨粗しょう症は年々増加の一途をたどっています。 骨粗しょう症は、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が低下する更年期以降に特に多く見られます。骨は生きています。古くなった骨は壊され(骨吸収)、新しい骨に置き換えられる(骨形成)という新陳代謝をしています。エストロゲンには、骨の新陳代謝のバランスを調整する働きがあります。閉経して、このエストロゲンの分泌量が減少してきますと、骨吸収のスピードが速まるため、骨形成が追いつかず、骨がもろくなってしまうのです。そのため、閉経を迎える50歳前後から骨量は急激に減少し始めます。自治体によって違いますが、40歳以上の女性を対象に骨粗しょう症検診を実施しておりますので活用して下さい。しかし、検診では健康寿命に関係する腰椎や股関節での検査はしていません。ですので、50歳を迎え骨粗しょう症をご心配の方は是非ご相談ください。

若い女性の骨粗しょう症も増えています

妊娠、出産、授乳の期間に背骨が骨折するという妊娠後骨粗しょう症・授乳期骨粗しょう症が問題視されています。今すぐでなくても将来赤ちゃんがほしい方、現在妊娠を考えている方に骨ドック(自費 3600円)を行っています。

「FRAX」による骨折リスクの診断

“FRAX”(fracture risk assessment tool)とは、WHO(世界保健機関)が開発した「骨折リスク評価法」です。日本では、FRAXは50歳以上75歳未満の人を対象にしており、医療の現場でも、薬物療法を始めるべきか否かの判断に使われています。この評価法を用いると、被評価者の今後10年間の骨折リスクが診断できます。
インターネットでWHOのホームページにアクセスし、12の質問に答えると、自分自身の10年以内に骨折する確率(%)が、自動的に算出されます。 チェック項目の1つ「大腿骨頸部の骨密度」については、体格指数(BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m))を入力しても判定が可能で、骨密度を測定する必要が無いというのも特徴です。

FRAXで骨折リスクが主要骨粗鬆症性骨折リスクで50歳代2.5%、60歳代5%、70歳代10%以上の方は、整形外科への受診をお勧めいたします。

FRAXの12の質問項目

  • 年齢
  • 性別
  • 体重
  • 身長
  • 骨折歴
  • 両親の大腿骨近位部骨折歴
  • 現在の喫煙の有無
  • 現在のステロイド服用、あるいは過去3ヶ月以上にわたる服用の有無
  • 関節リウマチの有無
  • 1型糖尿病、甲状腺機能亢進症、45歳未満の早期閉経など、骨粗しょう症を招く疾患の有無
  • ビール換算で毎日コップ3杯以上のアルコールを摂取するかどうか
  • 大腿骨頸部の骨密度(またはBMI)

骨粗しょう症の検査

骨粗鬆症の検査には、背骨(脊椎)のX線写真撮影、骨密度測定、血液・尿検査があります。X線写真は初診時や1年毎を目安に撮影します。これは、気が付かないうちに背骨が骨折していることがあるからです。また、当院では全身型の骨密度測定装置(DXA)を導入し、骨密度の測定(DXA法)を行っております。4ヶ月に1回のDXA法による大腿骨、腰椎等の検査をお勧めいたします。血液・尿検査は骨の新陳代謝の状態を知るためや薬が効いているかの判定をするために行います。服用するお薬の種類によっては、歯科検診をおすすめする場合もあります。

DXA(デキサ)法とは
DXA法(dual-energy X-ray absorptiometry:二重エネルギーX線吸収測定法)は、高低2種類のX線を測定部位に照射することにより、その透過度をコンピュータで解析し、骨量を調べる方法です。この方法では骨量を単位面積で割った値で算出し、「骨密度」として表します。測定する骨は、主に腰椎(腰の骨)、大腿骨頸部(太ももの付け根部分の骨)などです。短い時間で済むうえ誤差が小さく、放射線の被爆量も少ないので、安全性に優れるというメリットがあります。
このためDXA法は現在、骨量測定における標準的な検査法として重視され、骨粗しょう症の精密検査や治療の経過観察、また骨折リスクの予測において非常に有用です。『骨粗しょう症の予防と治療ガイドライン』(骨粗しょう症の予防と治療ガイドライン作成委員会)でも、DXA法を用いた計測が推奨されています。

骨粗しょう症の予防と治療

骨粗しょう症の発症には、老化や閉経以外にも食事・運動習慣などが大きく関与しています。そういう意味で骨粗しょう症は骨の生活習慣病とも言え、そのため食事・運動療法も骨粗しょう症の予防と改善には欠かせません。骨粗しょう症との診断を受けたならお薬を飲むだけでなく、食生活を見直し、運動習慣をつけるよう心がけましょう。

食事療法

骨粗しょう症の治療や予防に必要な栄養素は、骨の主成分であるカルシウムやたんぱく質、および骨のリモデリングに必要なビタミンD・Kなどです。
カルシウムは食品として700~800mg/日、ビタミンDは400~800IU/日、ビタミンKは250~300μg/日を摂取することが推奨されています。これらの栄養素を積極的に摂りながら、しかもバランスの良い食生活を送ることが大切です。
骨粗しょう症の人が避けるべき食品は特にありませんが、アルコールやカフェイン、リン(スナック菓子やインスタント食品)などの摂り過ぎには注意しましょう。
過ぎた量のアルコールを摂取すると、カルシウムの吸収を妨げたり、尿からのカルシウムの排泄量を増やしたりします。カフェインもまた、カルシウムの排泄を促します。リンを摂り過ぎると、血液中のカルシウムとリンのバランスを保とうとして骨の中のカルシウムが血液中に放出されてしまい、骨密度の減少を招きます。日本人の2人に1人はビタミンDが不足しているといわれています。当院では、骨粗しょう症の治療をこれから開始する方やお薬を飲んでいても骨密度が上がらない方には、血液検査でビタミンDが不足していないか確認することをおすすめしています。

リモデリング
骨を壊す働きをする破骨細胞が骨を吸収する一方で、骨をつくる働きをする骨芽細胞が、破骨細胞によって吸収された部分に新しい骨をつくる代謝作用。
積極的に摂りたい栄養素を多く含む食品
カルシウム

牛乳、乳製品、干しえび、しらす、ひじき、わかさぎ、いわし、ししゃも、大豆製品、えんどう豆、小松菜、モロヘイヤ など

たんぱく質

肉類、魚類、卵、乳製品、大豆製品 など

ビタミンD

あんこうの肝、しらす干し、いわしの丸干し、すじこ、鮭、さんま、かれい、うなぎ、煮干し、干し椎茸、きくらげ など

ビタミンK

納豆、抹茶、ブロッコリー、きゃべつ、サニーレタス、モロヘイヤ、しゅんぎく、おかひじき、小松菜、ほうれん草、菜の花、かいわれ大根、にら など

運動療法

骨は運動をして体重負荷をかけることで増加し、丈夫になります。さらに筋肉を鍛えることで体をしっかりと支えられるようになり、バランス感覚も向上して転倒防止にもつながります。骨量を増やすには、激しい運動をする必要は無く、ウォーキングくらいでも効果がありますから、できれば毎日、あるいは週に数回でも、とにかく長く続けてください。

薬物療法

病状が進んだケースでは、食事療法や運動療法に併せて薬物療法を開始します。当院では、患者さんの症状・状態を見ながら薬の種類を決めて、タイミングを考えながら薬物投与を開始します。

主な骨粗しょう症の治療薬
骨の破壊を抑制する薬
ビスフォスフォネート製剤
骨吸収を抑制することによって骨密度を増やします。骨粗しょう症の治療薬のなかでも有効性の高い薬で、現在、骨粗しょう症治療の第一選択薬です。ビスフォスフォネートは腸で吸収され、すぐに骨へと届きます。そして破骨細胞に作用し、過剰な骨吸収を抑制するのです。骨吸収が緩やかになると、骨形成が追いついて、密度の高い骨ができてきます。内服製剤と注射剤があります。内服しずらい方や効果が十分でない方は注射製剤に切り替えると効果が出てくることがあります。
選択的エストロゲン受容体作動薬(SERM)
骨に対しては、女性ホルモンのエストロゲンに似た作用があり、骨が壊れるのを抑制し、骨量を増加させます。乳がんや子宮内膜がんの発生を抑えるという報告があります。
ヒト型抗RANKLモノクローナル抗体製剤(デノスマブ)
骨を壊す細胞をできにくくして、骨の破壊を抑制します。すると骨量が増え、骨折リスクが減少します。この薬の特徴は、6ヶ月に1回の皮下注射で良い点です(カルシウムとビタミンDは毎日内服する必要があります)。
骨の材料を補う薬
カルシウム製剤
食事によるカルシウムの摂取不足、乳糖不耐症の方、胃腸の手術後などに用いられます。多くは、他剤と併用されます。
活性型ビタミンD3製剤
活性型ビタミンD3には、腸管からのカルシウムの吸収を促進して体内のカルシウム量を増やす働きがあります。また、筋力増強や転倒防止の効果があると報告されています。
ビタミンK2製剤
ビタミンK2は骨芽細胞に作用することで骨形成を促進し、同時に骨吸収を抑制することで骨代謝のバランスを整え、骨の質を改善します。
骨をつくる薬
副甲状腺ホルモン製剤(PTH)
骨形成を促進して骨量を増やし、骨折を減少させる薬です。専用キットを用いて1日1回自己注射する薬と、週1回医療機関で注射する薬があります。骨密度が著しく減少しているなど、骨折リスクの高い患者さんに用いられます。
1割負担の方で約4000円/月、3割負担の方で約12000円/月がかかりますが、一生のうち1年半から2年しか使用できません。必要な時に使用することが重要です。骨密度が低い方(若い人に比べて60%以下の方)、骨折を繰り返している方は骨を作る薬を先に使ってから骨を破壊するのを防ぐ薬を使うことをおすすめします。

クリニック概要

  • 院長:金谷幸一
    医学博士/日本骨粗鬆症学会評議員/日本脊椎脊髄病学会脊椎脊髄外科名誉指導医
    脊椎脊髄病医・日本整形外科学会整形外科専門医・リウマチ医・運動器リハビリテーション医
  • 住所:
    〒174-0056 東京都板橋区志村2-10-1 1階
  • 電話番号:03-3965-5252
アクセス:
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